小美玉市
更新日 令和5年8月9日
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概要
百里飛行場が所在する小美玉市で百里基地周辺対策について研修を受けた。
航空機騒音については、通常訓練における苦情はほぼなく、航空祭や観閲式などの事前演習、近年は諸外国と共同訓練等で普段飛行しない空域・低高度や高速での飛行についての苦情が寄せられている。事前情報を市のホームページや地区回覧板等で周知を徹底することで苦情件数は減少している。ただし、見物者等の違法駐車や迷惑行為が多く、これらについては、警察へ伝え対処していただいている。また、市では騒音調査を実施しておらず、北関東防衛局の常設測定2か所と茨城県の定期測定2か所であった。
自衛隊との関係については、百里基地周辺市町村協力会(近隣11市町の首長および議長で構成)による基地幹部との意見交換、百里基地渉外部、百里防衛事務所と基地対策課との事務担当者による情報交換のほかに、基地開催行事(観桜会、音楽祭等)での交流が行われている。また、市内には基地に勤務する約1,300名の隊員のうち、約700名の隊員が居住しており、居住する隊員たちは、地域内のイベント行事、祇園祭、清掃活動等へ積極的に参加し、日常的に地域住民との交流が図られていた。
小美玉市独自の騒音障害対策事業として、テレビ騒音障害対策、電話騒音障害対策を実施していた。テレビ騒音障害対策は騒音レベル80W以上の区域を対象に、NHKの受信料の一部を補助、電話騒音障害対策は、騒音レベルにより定額補助を行っていた。このほかに地区への補助も実施しており、年間で5,540万円を支出していた。
日印合同訓練が実施されることとなったため、小美玉市役所での研修後の百里基地視察は中止となった。
※予定を変更し、予科練平和記念館の見学を行った。
所見
今回、インド空軍との共同訓練が視察日程に重なり、基地視察が実施できなかったため、市の担当からの座学となった。
百里基地は戦闘機の訓練が実施されていること、民間空港との共有という特徴を持っており、騒音等の課題が大きいのではと考えていたが、基地が市の住民密集地から離れている立地のため、市全体から見ると静かで、民間空港自体は市民から歓迎されており、わが町とは状況が比べられないことが分かった。しかしながら、基地周辺の住民は騒音が厳しく、移転の選択もあるとのこと。さらに、騒音がテレビ視聴や電話利用に大きく影響を及ぼしていることから、補助事業を実施していた。現在、わが町では騒音や低周波音の被害が顕著にもかかわらず、補助事業は充実していないことは検討の余地があるのではと思った。
米軍と自衛隊とでは課題への対応の差を感じざるを得ないが、騒音等の被害を受けている住民への生活や安全に対する取り組みは徹して行うべきであると考える。
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