木更津市

更新日 令和5年8月9日

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概要

今回の視察では、陸上自衛隊オスプレイが暫定配備され、また、アメリカ軍と陸上自衛隊のオスプレイの定期機体整備場となる木更津駐屯地を現地視察した。約2時間、基地の概要と陸上自衛隊V-22オスプレイなどの装備等について説明を受けた。 
陸上自衛隊木更津駐屯地は約1,800mの滑走路を有し、第一ヘリコプター団をはじめとした部隊の航空機約70機が所在している。終戦後、日米協定に基づき米軍が施設および区域等を管理し、米軍と陸上自衛隊が共同使用している。施設として海上自衛隊航空補給処と航空自衛隊木更津分屯基地があり、整備のための部品調達・保管、航空機支援器材、車両などの保管等、それぞれ後方支援業務を行っている。また、日米オスプレイの整備の効率化、沖縄負担軽減等の観点から、日米オスプレイの共通整備基盤の確立に取り組み、平成29年1月からは普天間基地のMV-22オスプレイの定期機体整備も開始されている。防衛省が島嶼防衛の観点から佐賀空港に陸上自衛隊V-22オスプレイを配備することとなった後、中国の動向を踏まえて木更津駐屯地への暫定的配備が計画されたことを受け、住民説明会を実施し慎重な検討を重ねた上で、令和元年12月、協力することとなった。現在、11機が暫定配備されている。

木更津駐屯地を視察後、同駐屯地が所在する木更津市で駐屯地周辺対策について研修を受けた。
航空機騒音については、オスプレイ暫定配備前までは、飛行経路や飛行時間が順守されており、苦情がほとんどなかったが、暫定配備後は第一種区域の外側を飛行することもあり、騒音への問い合わせが増えてきている。その多くは、サッシが揺れるなどの低周波音についての問い合わせが多くあったことなどから、木更津市では、令和3年度から9条交付金を活用して騒音測定と同時に低周波音に関する測定も開始した。ただし、飛行体からの低周波音について環境基準がないことから、他の配備機体などとの比較とし、影響把握のためのデータとして今後活用するとのことであった。
自衛隊との関係については、住民、行政、自衛隊間の連絡調整の場が整備されており、市民からの苦情問い合わせに即応できる体制が整っていた。また、多くの隊員が市内に居住することなどから、市民と隊員との交流や、各種イベントでの協力体制も整っていた。木更津駐屯地における、日米オスプレイ共通整備基盤については、米軍、防衛省、整備受託企業間で、運用時間、場周経路、試験飛行空域についての覚書が交わされ、順守状況の報告を整備機体ごとに受けている。整備期間は当初は120日となっていたが、現在は1年4か月と延長されている。整備のために駐屯地へ飛来後は、整備格納庫に格納されており、地上試験、試験飛行も数回のため、これに伴う周辺への騒音等の影響はほとんどないとのことであった。しかし、陸上自衛隊オスプレイの暫定配備期間が5年間であることから、一部の住民は、共通整備基盤も5年で終了と考えている方もおり、今後も説明が必要と考えていた。陸上自衛隊オスプレイ暫定配備に伴い、木更津駐屯地周辺地域等振興交付金要綱を整備し、周辺8つの自治会および漁業協同組合に対して交付金を交付している。

所見

木更津市では陸自オスプレイ配備にあたり、住民の不安に対して駐屯地と共有し対応するため、「木更津駐屯地に関する協議会」を設置し、その中に「区長部会」「漁業協同組合部会」を設置して懸念事項について対応方策を検討している。飛行時間やルートなどの情報提供が行われており、飛行経路や騒音などの苦情は寄せられているものの、配備後3年で74件とわが町と比べれば大変少ない状況である。しかしながら、配備前と比べれば騒音や低周波音は市民の生活に影響を及ぼしていることから、市では測定器を配置して状況を記録し、要望活動に生かしている。
また、市内に陸空海の自衛隊施設が所在しており、地域の祭りやイベントには隊員は積極的に参加。施設の一部を市のイベントに提供することもあり、交流は盛んに行われている。
敷地、施設管理は米軍にあるが、実質の運用は自衛隊であることから、飛行時間や経路等の情報は速やかに提供されており、対応に対する協議も生かされているところは、わが町が米軍を有することでの課題とは大きく異なると感じた。しかし、騒音や低周波音の被害は頻度等違うとしても、住民の生活を脅かしていることには変わりないので、基地を抱える自治体として、しっかり連携し、国へ改善を求めていく必要があると考える。自治体として低周波音の測定を実施している点はわが町でも検討に値するのではと大いに参考となった。

基地対策特別委員会
特別輸送ヘリコプター隊(航空機による国賓、内閣総理大臣その他政令で定める者の空輸を行う部隊)の特別輸送ヘリコプターEC-225LPに関する説明

基地対策特別委員会2
陸上自衛隊V-22に関する説明(機体概要、米軍所有オスプレイとの比較など)

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