愛知県小牧市
更新日 令和8年3月6日
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調査概要
小牧市では平成10年3月より市の運営によるコミュニティバス、こまき巡回バス「こまくる」をスタートした。
市内全域を23路線17台で運行、約500mごとに停留所を設置し、運賃は大人200円、小学生100円、65歳以上は全額減免で実施し、令和6年の利用者は延べ86万人に上っている。
運転手不足を踏まえ、一部路線を統廃合し、「こまくる」間の乗り継ぎの不便軽減、主要拠点へのルート延伸など利便性向上を目指し、令和8年4月から再編することとなっている。
「こまくる」の将来的なサービス水準の維持に向け、運転手不足や高齢者の運転免許証返納に伴う利用者の増などの対応策として、無人自動運転移動サービスの実装に向けた実証調査を令和5年度より実施している。
令和5年度は車両「NAVYA ARМA」(定員11名程度・オペレーター1名乗車、ハンドル、ブレーキ無し)で、中心市街地の名鉄小牧駅から小牧山までの約1.8km区間を2月13日から26日まで実施した(レベル2)。14日間で1,696人が乗車した。事業費3,000万円は国庫補助金を活用している。観光振興やまちづくりへの有効性、社会受容性(住民の自動運転に対する認知)、自動運転環境、自動運転技術に関する検証を行った。
令和6年度は車両「Мinibus 1.0」(定員14人程度、運転手と補助員各1名乗車、ハンドル・ブレーキ有り)で、桃花台ニュータウンの外周約10kmを1月25日から2月14日まで実施した(レベル2)。21日間で2,138人が乗車した。事業費5,000万円は国庫補助金を活用している。社会受容性、走行環境、自動運転移動サービスに必要となる要素に関する調査を行った。
令和7年度はこれまでの2回の実証調査を踏まえ、プロポーザル公募により事業を委託して実施した(レベル2)。車両は「Мinibus 2.0」で、桃花台ニュータウン内(令和8年度以降のこまき巡回バス運行ルート)を1月22日~2月6日(水曜日を除く14日間)で行う。事業費8,750万円は国庫補助金7,000万円、一般財源1,750万円である。自動運転技術は進展しているが、「こまくる」利用者のニーズを把握してのサービスの検討、安全確認やシステムを含めた運用面の検討、レベル4自動運転認可申請等の初期費用や車両、インフラの調達など多額な費用についての財源確保の検討などを進める必要があるとしている。
今後、諸条件が整った場合に、速やかに自動運転事業を導入できるよう、実証調査等の調査研究は必要であるとの考えで臨んでいた。
所見
小牧市では、市民の日常生活の足として活用されている「こまくる」の将来的なサービス水準維持に向け、運転手不足等の対策の一つとして自動運転実証調査事業を始め、実証調査は令和7年度で3回目を数えている。初回は観光や市民の認知を中心に検証し、2回目は車両をバス型に変更して、既存の巡回バスへの導入を見据えた調査を行い、令和7年度は来年度見直しを図る巡回バスコースで、自動運転技術の進んだ車両を活用して実証運行を行っていた。先の2回の実証調査では、住民の反響は良好で、市外からの利用も一定程度あって、観光やコミバスへの利用が期待できる結果であった。
今回、3回目の実証調査に試乗させていただいたが、ニュータウンのコースは、道幅も確保されており走行は安定かつ交差点の動作も不安なく、停留所への停車、スタートもスムーズであった。自動運転の技術の進化を実感するとともに、実際のコミバスコースへの導入の可能性を期待させるものであった。
しかしながら、次のステップ(レベル4)に向けては、現段階では大型二種免許を取得した運転手の確保が必要であり、走行環境やサービス、運行管理体制、不測の事態に対するルール作りのほか、コスト面でも大きな課題があるとのことである。市では、諸条件が整ったときに速やかに進めるためにも、今後も調査研究に取り組む姿勢であった。
我が町も、令和7年度に2回目の実証実験に取り組むが、その中で、町が導入で目指したい事業のポイントを明確にしておくことと、そのための課題やそれに向けての必要となる要件などをつかんでいく必要があると考える。小牧市の一歩進んだ取り組みは大変参考となった。
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