新潟県糸魚川市 「0歳から18歳までの子ども一貫教育について」

更新日 令和6年9月27日

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概要

「ひとみかがやく 日本一の子ども」の育成を目指し、子どもを育む環境を整え、0歳から18歳までの一貫した考え方、方法をもって、市民総ぐるみで子どもの教育を推進するため、子育て・教育に関する行政窓口を一本化し、教育委員会に「こども課」を設置。「子ども一貫教育基本計画」を策定して、家庭、地域、園・学校の連携のもと、心・健康・学力のバランスがとれ、夢を持った子どもに育つことを目指し0歳から18歳まで適時適切な教育と切れ目のない支援を提供する一貫教育に取り組んでいた。

3つの柱
・豊かな心の育成…自己肯定感を高め、道徳性と社会性を持つ子ども
・健やかな体の育成…規則正しい生活リズムを身に付け、自分の健康を管理する力をもつ子ども
・確かな学力の育成…学び合いによる学習意欲を高め、確かな学力を身に付ける子ども、交流及び共同学習をとおして自立して学ぶ子ども

一貫教育の取り組み
(1)家庭・地域との連携強化
・教育懇談会の開催
・子育て応援ブックの作成
・コミュニティスクールを市内の全小・中学校で指定
(2)高校魅力づくり支援
高校の存続のため、高校魅力づくりを推進。高校魅力化コーディネーターを配置し、授業サポート、進路相談、自習スペースの運営などを実施
(3)いじめ・不登校対策
・生徒指導支援員の配置
・スクールソーシャルワーカーの配置
・教育相談センターの運営
・ハイパーQU検査(人間関係や学級満足度を測る検査)の実施と活用
・学校問題解決支援チームの派遣
(4)学力向上対策
・学力向上いといがわプランの推進
授業改善5つのポイント(授業改善)、家庭学習の推奨(基礎学力の定着)、陰山メソッドの実施(集中力の向上)
・漢字・英語・数学検定料助成
・外国語指導助手(ALT)の配置
・中学生海外派遣事業(中学3年生を香港へ派遣)
(5)キャリア教育の推進
・職場体験活動(中学2年生)
・「キャリアフェスティバル いといがわ(企業者との交流会)」開催(市内全中学3年生が参加)
(6)ジオパーク(ふるさと)学習の推進
・ジオパーク学習交流会(ふるさと学習の成果発表会)の開催
・ジオパーク学習指導案(理科・社会の副読本)の作成
・ジオパーク検定の実施
(7)自立と社会参加を目指した途切れのない支援
・ライフステージにおける発達支援
・相談支援ファイルの活用(支援ギャップ解消)
・学校間交流などによるインクルーシブ教育
(8)健やかな心と体づくり
・乳幼児健診の充実や歯と口腔の健康に対する啓発
・電子メディアに頼らない遊びの推進(愛着形成の推進)
・早寝早起きおいしい朝ごはんの推進
・発達支援の充実
(9)安心できる子育て環境づくり
・安全・安心の出産と育児環境の整備…出産時の宿泊費・交通費助成、産前産後ヘルパー派遣事業など
・妊娠期から子育て期まで切れ目のない相談支援の充実 

所見

糸魚川市では、現在、国が進めている「こどもまんなか社会」に匹敵する、「子どもを市民総ぐるみで育てる取り組み」に平成21年から先駆的に取り組んでいた。対象を0歳から18歳までとし、子育て・教育に関する行政を縦割りではなく一貫教育として取り組めるよう「子ども課」を設置して、教育部の中に健康・福祉も取り入れた組織化を実現し、関係課が密に連携できる体制で臨んでいた。
「ひとみかがやく日本一のこども」を育てようとした各種取り組みは、豊かな心、健やかな体、確かな学力を柱として、家庭、地域、園・学校がそれぞれ目標を掲げ、市民総ぐるみの取り組みを啓発、推進するとともに「早寝早起きおいしい朝ごはん」を共通のキャッチフレーズとして積極的に取り組んでいた。
具体的な事業は、0歳児からとして母子支援から始まり、学びでは家庭・園・学校・地域の連携と協働の取り組み、学力向上対策、ジオパーク学習(ふるさと学習)による郷土愛の育み、キャリア教育などが進められている。市内に高校があることから、18歳までの関わりとして高校へのアプローチもなされていた。こうした取り組みは、朝ご飯を取る割合や自己肯定感、社会参画の割合が全国平均を上回るなど、成果として表れている。
一連の事業は、我が町で取り組んでいる事業に通ずるものが多く、今後の取り組みの醸成を促していければと感じたところであるが、成果を見ると、共通の目標(キャッチフレーズなど)を掲げた全庁的な取り組みなどは検討に値するのではないかと感じた。さらに、糸魚川市の特出している点は、子どもに関わる組織体制の充実・連携ではないか。我が町も、今後、こども家庭センターの設置や組織再編も検討されているが、日本一の子どもを育成しようと縦割りを廃し、連携強化した組織の在り方は大いに参考とすべきと考える。

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