東海市
更新日 令和6年3月13日
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概要
東海市は、知多半島の西北端に位置し、西は伊勢湾に面し、北は名古屋市、東は大府市と東浦町、南は知多市に接しており、名古屋市の中心地区まで約15kmに位置している。東海市では、名鉄河和線の高横須賀駅-南加木屋駅間(約2.8km)のほぼ中間地点に市の総合交通戦略に位置付けられている新駅(加木屋中ノ池駅:副駅名公立西知多総合病院前)を設置するとともに、駅前広場や公立西知多総合病院等へのアクセス通路など、新駅周辺に必要な施設を整備することで、東海市立地適正化計画に位置付ける保健医療福祉拠点周辺における交通体系の構築とまちづくりを進めていた。
・東海市の都市計画
<都市づくりの目標>
〇安全・安心で、心地よく暮らせる都市づくり
〇自家用車に過度に頼らないで暮らせる都市づくり
〇市民の健康で元気な暮らしを支える都市づくり
〇人と人、人とまちの交流を深める文化の香る都市づくり
〇活力を生み、持続可能な発展を支える都市づくり
・東海市立地適正化計画
<東海市立地適正化計画の策定の方向性>
〇持続可能なまちを実現する都市の姿の明確化
〇安心安全に暮らせる居住誘導区域の設定
〇都市の魅力があり便利で住み続けられる都市機能誘導区域の設定
<都市機能誘導区域>
都市機能誘導区域は、医療・福祉・商業等の都市機能を都市の中心拠点に誘導し集約することにより、これらの各種サービスの効率的な提供を図る区域を2つ設定
〇都市拠点都市機能誘導区域
〇保健医療福祉拠点都市機能誘導区域
~「医職住」が整った市街地の整備~
誘導施設:病院、商業施設
誘導施策等:新駅の整備を契機とした街づくりに取り組むことを踏まえ設定
〇新駅駅舎、駅前広場の整備
〇都市計画道路養父森岡等の幹線道路整備
〇シルバーハウジング整備(市営住宅の建て替えに合わせて)
〇福祉機能向上や住民交流等のための施設整備
〇商業施設の立地促進 等
<保健医療福祉拠点周辺地区都市構造再編集中支援事業>
〇事業概要:新駅の供用開始に合わせた都市基盤の整備や生活サービス施設の維持・充実のための事業実施により「医療住」が整った「保健医療福祉拠点」にふさわしいまちの形成を図る。
11事業
■基幹事業(高質空間形成施設)
(1)北口整備(舗装、シェルター)
(2)歩行者空間整備(駅アクセス歩行者道路等)
■基幹事業(地域生活基盤施設)
(3)自転車駐車場
(4)情報板
(5)歩行者道路等整備
(6)調整池整備
■基幹事業(道路)
(7)養父森岡線
(8)唐畑7号線始め3路線
■基幹事業(土地区画整理事業)
(9)加木屋中部土地区画整理事業
■基幹事業(誘導施設)
(10)新病院整備事業
■提案事業(事業活用調査)
(11)まちづくり評価分析事業
参考関連事業
■鉄道施設整備(駅舎、ホーム等)
■鉄道施設整備(システム改修等)
■公共道路整備(自由通路)
■社会資本整備総合交付金事業効果分析
事業主体:東海市
面積:71.3ha
交付期間:平成30年度~令和5年度
立地適正化計画公表時期:平成29年3月
全体事業費:28,507.0百万円
交付対象事業費:11,777.6百万円(国費:5,868.4百万円)
国費率:49.8%
所見
東海市では、都市計画マスタープランの都市づくり目標を、自家用車に過度に頼らないで暮らせる・市民の健康で元気な暮らしを支える等の都市づくりとし、視察地である加木屋地域は新駅の整備と合わせた「医職住」が整った市街地の形成が地域別構想として掲げられ、具体的な手続きや東海加木屋中部土地区画整理事業等が進行していた。その後に策定された立地適正化計画で、本地域を「保健医療福祉拠点 都市機能誘導区域」として位置付け、公立西知多総合病院や新駅、土地区画整理事業、都市計画道路養父森岡線等の整備が行われている。
この都市機能誘導区域内での区画整理事業は、平成27年に農からの土地利用の転換についての意向調査をして80~85%の同意を得て、農政協議を行い、平成31年に区画整理事業の事業認可を受け、市街化区域への編入を行っていた。市街化区域に編入した区域については、かつて土地改良が行われていたエリアであったようだが、土地改良をしてから相当の年月は立っていたものの、市内の別の場所で、農地の保全、圃場の整備を行うなど、農政協議には大変な労力を要したようであった。
立地適正化計画で、都市機能誘導区域を設定し、国の補助事業をうまく活用して、事業を進めていた。また、立地適正化計画に、令和3年度には災害リスクを分析した上で、安心・安全な都市づくりを推進するため、防災指針も盛り込み、市民に分かりやすいものにしていた。
瑞穂町でも、公共交通の駅の設置や駅周辺の整備の方向性を検討しているところである。新たなにぎわいの創出や多様な人々の交流の拠点として、新しい町の顔づくり、交通結節点となる地域の拠点づくりを目指し、将来を見据えた夢のあるまちづくりの計画を策定していく必要があると考える。現在、立地適正化計画を策定しているところであるが、新たな駅とその周辺において、市街化調整区域(農振地域)もある中で、上位計画である瑞穂町都市計画マスタープランとの整合性も視野に、どのように都市機能を誘導する区域を設定していくのかは、今後のまちづくりには、とても重要となってくる。
東海市では、新駅設置、街路事業、土地区画整理事業が、初めは個々に事業が動いていたとのことであったが、保健医療福祉拠点周辺地区都市構造再編集中支援事業として、一緒に進めることとなった。それは、それぞれの個別の事業が保健医療福祉拠点都市機能誘導区域の整備として一つのパッケージとなったからであると思われる。こういった大きな事業には多くの職員が携わっている。事業を実施するためには、携わる職員には専門的な知識も必要であり、そういった人材を育成していくことも大事であると考える。
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