東浦町

更新日 令和2年1月24日

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調査概要

東浦町は、東部にJR武豊線、西部に名鉄河和線が通り、民間バスは名鉄知多半田駅から刈谷駅および知立駅までの南北を結ぶ路線に加え、住民からの要望を受け、平成11年4月に東西を結ぶ役場・緒川新田消防団詰所間の運行が始まって、これらが町の公共交通となっていた。しかし、その後、民間路線バスが廃止となったため、町は住民の移動手段の確保のため、平成13年10月より、路線数も増やしてコミュニティバス「う・ら・ら」の運行を開始した。「う・ら・ら」事業の内容は以下のとおり。

(1)循環バスのほか、5路線を運行
(2)令和元年10月に利便性向上のためダイヤ改正を実施
改正に向けての取り組みは、平成30年度、『「おでかけの足」をみんなで考える会』の開催や公共交通に関するグループインタビューの実施(7学校区と課題区の8会場で実施)のほか町民アンケートを実施し、住民の意見を反映させている。
(3)「う・ら・ら」タクシーの運行
「う・ら・ら」を通学バスとして利用している緒川小学校児童の乗りこぼし対策として「う・ら・ら」タクシーの運行を実施した。
(4)「企画乗車券」の実施
「う・ら・ら」のPR活動・利用促進を目的として、夏休み期間中、小・中学生を対象に「う・ら・ら」の乗車料金を10円とする「企画乗車券」を実施。
(5)公共交通検索サービスの導入
「う・ら・ら」の乗り継ぎ案内や電車への乗り換え案内がわかる公共交通検索サービスを導入。利用できるアプリは「NAVITIME(ナビタイム)」「ジョルダン」「駅すぱあと」で、平成29年度から実施している。令和元年には「Google(グーグル)」も追加を予定している。
(6)利用促進事業(バスギャラリー)の実施
「ハロウィンおばけバス」や「クリスマスバス」の運行など。
(7)「う・ら・ら」&エコモビ達人教室の実施
地域によって小学校への通学バスとして利用されることを受け、その対象の保育園や幼稚園の年長園児に「う・ら・ら」の車両を用いて、乗り方や公共交通を利用することが地球に優しいことを学ぶ「エコモビ達人教室」を開催。
(8)産業まつりでの展示
(9)有料広告の実施

コミュニティバス事業は民間に委託して実施。委託総額は約7,080万円で、利用運賃収入約1,800万円と国庫補助約750万円の収入を差し引いた約4,500万円が実質町負担となっている。

平成30年度の利用実績は、愛知県内で年間乗車数がコミュニティバスを導入している41自治体の中で13位、人口一人当たりの乗車回数順位は5位となっている。

所見・提言

東浦町は周りを市に囲まれ、鉄道へのアクセスも恵まれていたが、町内を走っていた民間バスが廃止となり、住民の移動手段が課題となった。そこで、住民のニーズも踏まえ、これまでの路線バスコースに新たな路線も加えてコミュニティバスを走らせることを決定した。また、東浦町では地理的な理由で小学生の通学バスとしても利用しており、さらに乗りこぼしを補うため「う・ら・ら」タクシーを運行させている。地域特性を踏まえた公共交通の手段を工夫している点は、我が町にとっても大変参考になるものと考える。

利便性向上のために運行の見直しを図るに当たっては、平成30年に学校区プラス交通課題地域でワークショップを行うとともに、町民アンケートを実施するなど、住民とともに考える手法はとても大切な視点である。通学バスとして利用する地域の未就学児への乗車体験の実施や学生の利用促進の「企画乗車券」の実施、利用促進事業などの取り組みは、「コミュニティバス」という利用者の数(運賃収入)が運営(財源)に関わる場合には大切なポイントであり、参考とすべきである。さらに、公共交通検索サービスの導入は利用者にとって大変便利なツールである。これからはこうしたサービスもしっかり研究していく必要がある。

我が町が今後、公共交通について取り組む上で、これらの先進事例を大いに参考とし、コミュニティバスやデマンド交通など、我が町にとってより良い公共交通のあり方を探るべきである。また、東浦町では県に申請をした上で、国の補助金を得て事業に活用している。財源の確保についても、あらゆる方法を研究すべきである。

東浦町1

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