秋田県大仙市立大曲西中学校

更新日 平成29年3月1日

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調査目的

町は、子供たちの生きる力の向上を目指して、施策を展開している。平成21年度より小学1年生から小学3年生に学習サポーターを配置し、平成26年度から放課後や夏休みを利用した学習支援も開始する。さらに効果を挙げるために、大仙市立大曲西中学校で行っている学力向上の取り組みを視察し、施策の拡充を図る目的とした。

調査概要

秋田県大仙市(外部リンク)は、行政面積が瑞穂町の約51倍もあり、東京23区よりも広い面積を有し、人口は約87,000人で町の約2.6倍であるが、学力は県内でも高い位置にある。
大曲西中学校は全校76人で1学年1クラスの小規模校であった。学校に着くと多くの生徒が大きな声で挨拶し出迎えてくれた。校訓に「自主・協調」を掲げ、「学ぶ 鍛える 高め合う」を教育目標に「生徒や家庭、地域の期待に応え、信頼される学校づくり」を目指していた。殆どの授業は、ティームティーチングの教師2人で行われ、教師の書く、黒板への表記も整理されており、誰にもわかりやすく統一性があった。また、生徒の授業態度はよく、返事や発言はしっかりと全員ができており、出題問題の解答は答え合わせをする前に、隣同士でどのようにして解答を導き出したのかを、お互い意見交換して確かめあう「学び合い」の取り組みが行われていた。
また、特色ある取り組みとして、体験学習を行っていた。一つ目は農園活動。地域・JA・農芸高校の協力を得て農園で農作物を栽培し、給食の食材やイベントでの販売を行っている。二つ目は除雪ボランティア。この地域は冬季2メートルほどの積雪があるため、高齢者宅の屋根の除雪を行っている。三つ目は、大曲花火大会の翌日の清掃活動。四つ目は高齢者施設でのボランティア活動。空き缶リサイクルによる利益で車いす等の贈呈も行っている。その他、保育園児との交流や体力づくりとして年7回1.5キロメートルのランニング、スキー教室など行っていた。
生活の基本である早寝・早起き・朝ごはんが99パーセントできており、家庭学習の取り組みも自分で決めて毎日取り組んでいた。学習ノートは毎日教師が確認し、一言アドバイスなどを書いて返していた。
教育指導力向上の取り組みでは積極的に校内研修・校外研修などに参加していた。その成果を教師同士で話し合い授業に反映させていた。小中連携推進研究会が組織されており、中一ギャップの解消に努めたり、小中学校の教師がお互いの指導方法を公開して、向上を目指し一丸となって取り組んでいた。特別支援学級に3名在籍しているが、不登校は現在いないとのことである。生徒のアンケートでは、教師の指導力を高く評価しており、基礎・基本の確実な定着は現在も伸びている。理解の遅い生徒には、放課後や長期休業中の補充指導や学習会などで回復指導をしている。課題としては、習得した知識・技能の活用を図る問題にやや課題を抱え、公の場で積極的に自分の意見を発表・交流できる生徒の育成を目指したい、とのことであった。学校のイベントやPTA活動への保護者の参加は積極的で、学校・家庭・地域の連携も良好との話があった。また、地域支援事業として市より年25万円支給されていた。

所見

生徒が大きな声で挨拶をして出迎えてくれたことは、驚きと共に好印象であった。授業中生徒が集中して先生の話しを聞いたりお互いに学びあう姿に教える楽しみ、教わる楽しみが感じられ、教師力向上に力を入れている成果が見られた。小中連携推進研究会が組織され、教員が主な五つの部会の一つに必ず参加し、協議や交流を図り、中一ギャップの解消などに効果が上がっていた点はとても参考となった。地域支援事業として市より配布された25万円は、体験学習に使用されており、子供たちの健全育成や社会性の向上に効果をあげていた。 家庭学習においては、小学校のときから毎日自分で勉強をしているので定着していた。また、学習ノートを教師が必ずチェックしアドバイスを記入して返すことにより更なる効果を挙げていた。こうした取り組みはとても重要と感じた。
わが町でも、学力向上を目指して施策を展開しているが、小中連携した取り組みやわかる授業の取り組みを進める上で、大仙市の施策を研究するべきと感じた。

視察の様子1
視察の様子2

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