国立大学法人秋田大学

更新日 平成29年3月1日

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調査目的

町の学力向上策の充実度は増しているが、まだ大きな結果として表れていないので、以前瑞穂中学校で教師の経験があり、現在は、国立大学法人 秋田大学 教育文化学部 こども発達コース 浦野弘教授により瑞穂の教育と秋田の教育の違いを研修し、さらなる学力向上策の拡充を図る目的とした。

調査概要

秋田県は、1964年の全国学力調査で全国平均に達せず、生活環境(経済的な違い)の格差が、学力格差を生んでいるとの観点から、県教育委員会として、

  1. 教職員の指導力向上
  2. 学校長の経営力・指導力強化
  3. 調査結果の具体的な活用方法
  4. 父母に学力向上に関心を持たせること

の4つの課題の推進・定着を図ってきた。
現在、子供たちは、人の話をきちんと聞くなど、当たり前の事が当たり前にできており、規律が身に付いていた。また、学校も、小学校低学年からベテランの教師を配置し、教師が丁寧に、毎日必ず自分で勉強をすることを教え、生徒もそれを実践している。校舎全体も明るく整備されており、教室の中も整理整頓されて、授業中も私語がなく、学習に集中して取り組む体制ができていた。
家に帰っても自然に机に向かう児童・生徒の割合は全国平均を上回っており、特別な勉強や長時間の勉強をしているわけではなく、毎日(土日も含む)30分以上自分の勉強をしている児童・生徒が大変多かった。テレビを見ている時間や携帯電話の利用も少なく、親の関わりも当たり前と認識されている。ある中学校の生徒の変化では、家族に学校の出来事を話す・朝6時半前に起床・携帯電話を持たなくなった、等多くの項目が3年間で改善されており、学校長の経営力・指導力が発揮されていた。
また、2007年の調査ではあるが、TIMSS(国際教育到達度評価学会(IEA)の「国際数学・理科教育動向調査」)の、日本の子供達の、学校外での1日の時間の過ごし方を比較すると、51カ国中、中学2年生ではテレビ等の視聴時間は1位であるが、宿題をする時間は46位、家の手伝い時間は49位、小学4年生ではテレビ等の視聴時間は2位、宿題をする時間は46位、家の手伝い時間は51位と最下位である。
テレビ等の視聴時間と、学校での学びの時間を比較すると、テレビ等の視聴時間を毎日3時間とすると、年間では約1095時間、一方、学校での勉強時間は年間約980時間から1015時間であったとの調査内容を聞いた。秋田県の子供たちはこれに該当せず、子供たちが楽しく学べる環境を目指し取り組んでいた。

所見

秋田には、秋田県が提唱する「学びの十か条」が定着しており、規律正しく積極的に学ぶことが当たり前にできていたことが、大変すばらしいと感じた。
また、浦野教授から秋田県内と他県の小学校のスライドを見せていただいたが、秋田県の小学校は、校舎内が明るく勉強しやすい環境に整備され、学校・家庭・地域が信頼し合い、良い関係ができていたことも学ぶべきところと感じた。「わかる」「楽しい」授業を目指し、基礎学力の確かな定着を図ることと、三者が一体となっての取り組みが学力向上の秘訣であると痛感した。

視察の様子

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