福井県坂井市

更新日 平成29年3月1日

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調査目的

町では、小学1年生から小学3年生まで学習サポーターを配置し、独自の学力テスト実施など、いろいろな施策を展開している。更なる効果が図られるよう、坂井市の学力向上策を視察し、今後の学力向上への寄与を図ることを目的とした。

調査概要

学力調査

市では、平成21年度より小学校2年生から小学5年生までが国語と算数の学力調査を実施して、その都度、研究主任による細かなデータを分析して、各学校の課題を見つけ授業改善プランを作成して課題の解決に力を入れている。また、校長会が坂井地区確認テストと称して小学校1年生から小学校6年生までが漢字と計算のテストを実施して、各学校で結果を詳細に分析して基礎学力のアップを図っている。
県で実施している学力調査は小学5年生・中学2年生を対象に、小学生は4教科・中学生は5教科を昭和26年より実施しており、問題は先生方が毎年児童・生徒の課題に合った問題作りをして理解を深める改善を図っている。
全国学力調査は平成19年より小学6年生と中学3年生を対象に毎年全校で実施し、結果を詳細に分析して、「GooD授業ナビ等」で授業改善に生かしている。

学校の取り組み

小学1・2年生の31人以上のクラスには低学年生活支援員を1人配置し、中学1年生は30人学級にして、中1ギャップの改善に努めていた。各学校ではコア・ティーチャー養成事業(国語・算数・数学にしぼって、読解力や活用力を向上させるための授業作りに取り組む)が行われており、先生の指導力向上を図っている。また、重点目標として「たくましい体」「豊かな心」「確かな学力」「信頼される学校」を掲げて取り組んでおり、独自の施策として坂井市でも学級サポーター(幼稚園以上の免許ある者22名、ない者24名)・生活相談員(6名)合計52名を配置して対応していた。
学力向上プランとして、朝学習(ドリル・読書・読み聞かせ)、漢字・計算テストの毎月実施、授業公開は全教員年1回以上実施、TT(ティーム・ティーチング)や少人数によるきめ細かな指導、支援員による気がかりな子の支援、課題(宿題)の充実などに取り組んでいた。また、坂井市にある中学校5校のうち1校(丸岡南中学校)で県内初の教科センター方式の授業が行われていた。この方式はすべての教科が専用教室とメディアセンターを持ち、生徒は毎時間専用教室に移動し学習しており、ガラス張りの教室は誰でも・何時でも・どこからも見えている状況であるが、クラス専用の教室はなくても、生徒たちは意欲的に授業を受けていた。

家庭の協力

  • 「早寝、早起き、朝ご飯」の実施。
  • 宿題は必ず出るが、家に帰って必ずする人が90.7パーセントで全国の86.5パーセントを上回っていた。
  • 家庭学習の手引きを作成し、各家庭に配布や学習習慣アップ作戦など実施。
  • ノーテレビの日 ノーゲームの日を実施するよう協力を求めていた。
  • 新聞やニュースなどを通し、社会に関心を持たせることに努めている。

小・中学校連携

小・中学校授業交流、部活動見学、小・中学校教職員意見交流などを行い、児童・生徒の不安感などを取り除く取り組みの拡充をしていた。

所見

坂井市にある小学校19校の児童5,521人・中学校5校の生徒3,006人は早寝・早起き・朝ご飯の基本が出来ていた。朝7時までに起きる小学6年生が96.2パーセント(全国平均80.0パーセント)、中学3年生が85.6パーセント(全国平均71.2パーセント)で、朝食を毎日食べる人も小学6年生では90.1パーセント(全国平均88.7パーセント)、中学3年生は88.7パーセント(全国平均84.3パーセント)で、両学年とも全国平均を上回っている。学習塾に通っていない人は、小学6年生で59.1パーセント、中学3年生で56.4パーセントとなっており、これは、全国平均を大きく下回っており、生活のリズムが安定し、自分で学習する習慣が身についているものと思われる。児童・生徒の携帯電話の保有率の低いことも着目したい。
また、福井型コミュニティ・スクールを開催したり、地域の「じいちゃん」「ばあちゃん」が登下校の見守り活動や小・中学校への読み聞かせなど、積極的に学校ボランティアに取り組んでおり、学校・家庭・地域との連携が強く結ばれていると感じられた。
教師力の面では、福井県の取り組みである「コア・ティーチャー」制度を活用し、研修を重ね、教師同士の切磋琢磨による授業力向上を図っている点が大変参考になった。

教科センター方式を取り入れている丸岡南中学校を視察した際、生徒は誰もが自然に挨拶し、授業にも積極的に取り組んでいる様子が見られ、掃除の前の瞑想の時間も全員が参加していたことや先生方も礼儀正しく挨拶される姿によい教育がなされていると感じた。教育長の「福井県は教師の質が良い」との言葉は印象的だった。

視察の様子1
視察の様子2

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