岐阜県各務原市

更新日 平成29年3月1日

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調査目的

岐阜県各務原市の回廊は、緑の都市賞・公園都市日本一「内閣総理大臣賞」の受賞をはじめ、都市計画学会賞、土木学会デザイン賞を受賞するなどの高い社会的評価(外部評価)を得ており、わが町の回廊計画の参考とするものである。

調査概要

1 緑化重点地区計画

各務原市には多数の公園緑地があり、市域をまちの回廊・川の回廊・森の回廊と大別し、その3回廊が交わる場所に7つの拠点を置いている。
また、8つ地区を緑化重点地区とし、国や県からの各種補助金を活用し、「学びの森」「河跡湖公園」「旗本徳山陣屋公園」「各務野自然遺産の森」「瞑想の森」などといった緑あふれる公園を整備した。

今回の視察では、このうちの3か所の公園を現地視察した。川島地区の「河跡湖公園」は、木曽川の中州に作られた自然の地形を利用した広大な水と緑の公園であり、人工的なものはトイレと井戸ぐらいで、池とせせらぎと自然林が手入れされ、カヌーを使った自然体験プログラムが組まれるなど、のんびりと時が流れるような雰囲気を作り出していた。次に、「学びの森」では、大学跡地の広大な敷地を買い取り、福祉センター、プロムナード、雲のテラス、駐車場、トイレ、水景施設などを整備し、市民憩いの公園として定着していた。最後に、権現山周辺地区の「瞑想の森」は、火葬場と公園墓地であり、火葬場であるにもかかわらずきわめてモダンな創りであった。特に、この施設は、友引の日に無料コンサートが開催され、毎回100人以上の聴衆が訪れている。

2 市民協働のパークレンジャー制度

市では、道路や河川、公園などの緑化・清掃等の活動を行う「パークレンジャー」を募集し、公園や街路樹等の管理では、これらのボランティアと行政が協働で取り組んでいる。平成22年11月現在のパークレンジャーは、59団体、1,860人が登録されており、団体数・登録人数ともに、年々増加している。

所見

各務原市の回廊計画担当である都市建設部水と緑推進課の説明によると、「従来、多くの市民の意識が「市主導のお任せ型」であり、計画当初、市民参加を求める行政側と参加の意義を見いだせない市民との間にギャップがあった。
しかし、「市民参加、協働で進めるという基本方針が最重要」というアドバイザーの先生からの教示があり、市長もそれを信じ最後まで貫いてきた」との説明があった。その後の数々の整備事業を進めるなかで、市民主導の計画の実施により、多くの市民に愛される公園の完成と協働意識が醸成されていった経緯は見逃してはならない。我々が現地視察した回廊は、「歩くことの楽しい安全で美しいまちへ 山と川の豊かな自然を暮らしの中へ 生命を育む共生都市へ」という市の回廊理念がまさに具現化されていると感じた。
なお、市の「水と緑の回廊計画」は、内閣総理大臣賞や都市計画学会賞など多くの賞を受賞し、かつ、海外においても秀逸と認められ受賞している。そして、多くの受賞は、市民に自信と郷土愛護と協働の意識を醸成したと推察される。
わが町を顧みた時、この度の回廊に対しても、それ以外の各種施策においても、協働の意識が十分醸成できているとはいえない状況にある。しかし、回廊計画の推進には、町民を信じ、最後まで町民主導の協働の力で回廊を完成させなければならない。それが「みらいに ずっと ほこれるまち」を町民自らが実感し、具現化する最も有効な手段であると確信するものである。

最後に、町の回廊計画が実り豊かなものとなるためには、町民の参画・協働無しにありえないことを肝に銘じ推進することを提言したい。委員会としても、そのための協力は惜しまないことを申し添えておく。

視察の様子1
視察の様子2

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