山形県上山市

更新日 平成29年3月1日

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調査目的

「住民協働のまちづくり」ということが言われて久しいが、町では、なかなか進まないという現状ある。上山市における市民活動とそこでの行政の果たす役割について学び、町の「住民協働のまちづくり」への参考とする。

調査概要

上山市は、市民と行政が協働でまちづくりを進めるため、パートナーとしての関係を築きながら実践をしてきた。

現在、地域に根ざした宝物、いわゆる地域資源を「上山らしさ」にこだわり、「自然&歴史」「緑豊かな里山」「植栽」「果樹木」「そば」など、それぞれに様々な市民グループが活動を展開中である。なかでも住民や観光関係者から要望があった「武家屋敷通り」について、「武家屋敷通り整備委員会」を住民・観光関係者・市職員などで設立し、意見交換・まち歩き・マップ作り・大学の都市計画の講師による学習会などを重ねてきた。電柱や消火栓の移設や清流を生かすために側溝のふたを取るなど、「武家屋敷通り」としてふさわしい整備を行ってきた。整備の終了とともに住民による清掃等の管理や「武家屋敷通り花を愛する会」の設立、ブロック塀の改修、庭の整備、プランターの設置など自発的な景観整備の活動が始まった。また、お休みどころの整備や水琴窟の設置、小学生によるエコキャンドル作りなど住民による多彩な取り組みもなされている。

その他に、市民グループによる「城下町再生志士隊」の発足がある。これは、地域の既存のブロック塀を黒板塀に作り変えるもので、市民ボランティアによる長年の取り組みがなされている。

市では、自主的な市民活動を支援するために市役所内にあった「まちづくりセンター」を平成18年に中心市街地に移設した。これは、「自ら考え、自ら行う公益的な市民活動を支援育成する」ことを目的とし、明治44年築の郵便局を再利用している。この改築についても市民有志によるボランティアで行われた。そこでは、大学生やNPOとの連携、「ござってぇ便り」の毎月の発行(すでに120号を超える)など、様々な取り組みがされている。

また、協働のまちづくり活動支援事業として、「住民が提案する企画事業を公開で審査し、自発的な市民活動を支援する」目的で、「やる気満マンプラン」が行われ、住民活動への補助がされている。ここ4年間で31の提案企画が採択され、事業成果の報告もまた、公開で行われている。

所見

住民活動の活発さには感銘を受けたが、そこには「まちづくりセンター」の中心市街での運営、「やる気満マンプラン」による支援など、行政が果たす役割が大きいと感じた。「瑞穂の住民は」ということを言われることもあるが、行政の積極的な行動・取り組みにより、住民のやる気も育ってくるのではないか。

「まちづくりセンター」を中心市街地に移すことで、住民がいつでも気軽に利用できる場所となり、まさしく住民活動の拠点となっている。

また、「やる気満マンプラン」においては、必要性・公益性・実現性・継続性・波及効果など様々な項目を10点満点で公開審査、採択された企画に補助をし、まさしく住民のやる気を引き出している。

市民活動としては、「城下町再生志士隊」による活動について、粘り強い地味な取り組みだが、そのことでまちの印象を変えてきたということが特に印象に残った。

地方分権が叫ばれる中、町でも行政・議会・住民の意識改革とパートナーシップが必要であり、その中でこそ活力あるまちづくりにつながるということを改めて感じ、大いに参考になった。

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